蛇窪神社
- 加藤眞由儒
- 4月1日
- 読了時間: 5分
前回、富士山頂で龍神様と初めてお会いしたことについてお話をしました。
それをきっかけに今年から龍神様を祀っている神社に参拝させていただこうかと思いました。
まずは東京で龍神様をお祀りしている神社を調べたところ、最初に「蛇窪神社」が見つかりました。ニュースによると今年初の「巳の日」である1月12日には何と8時間待ちの大行列が隣の小学校の校庭にまで及んでいたそうです。
2月に入り平日ともあってさすがに混まないだろうと考え、参拝させていただくことにしました。
待ち合わせ場所に現れた秘書は車を用意してくれていましたが、実は先ほど「今日は電車にしましょう」と神様に言われました。「電車に乗ると花粉が酷くはありませんか?」と秘書は心配しましたが、経緯を話すと「蛇窪神社には駐車場がないし、周りに一方通行が多いので、正直なところ助かります」と説明すると秘書はほっとしていました。
川口から大井町まで京浜東北線一本で行き、そこから東急大井町線に乗り換えて3つ目です。
1時間弱で到着するので確かに渋滞を考えると車より断然便利です。
大井町線中延駅は商店街の中にあり、少し行くと有名な戸越銀座もあります。
品川区中延は源氏ゆかりの地と言われていて、源頼義や義家親子が勅命を受け、みちのくを治めるために出陣した所と言われています。源氏の陣屋や屋敷前の広場を意味する「源氏前」と言う地名が近年まであり、小学校の名前として今も残っているそうです。
現在は商店街がいくつかある住宅地となっています。歩いてみて和菓子屋さんや雑貨屋さんが多いと思いました。
国道1号線の幹線道路を渡り商店街を歩くとコインランドリー併設の銭湯があり、地元の皆さんが早くも並んで開店を待っていました。神社の入り口はさらに入り組んだ路地を曲がった先にあります。たくさんの参拝客で賑わっており、露天も出ていてとても賑やかで係の方が何人もいて誘導してくださいました。

【蛇窪神社(へびくぼじんじゃ)は、東京都品川区二葉にある神社。登記上の宗教名称は天祖神社(てんそじんじゃ)。2019年(令和元年)5月1日より別称の蛇窪神社を通称表記へ格上げしている。主祭神は天照大神。応神天皇。天児屋命。】(Wikipediaより)
創建当時は「神明社」だったそうです。そのため隣の小学校は「上神明小学校」となっています。その後、村社に昇格した時に「天祖神社」にそして現在の「蛇窪神社」になったそうです。神社の言われも面白く、1322年、大干ばつに見舞われた時に法密上人が断食祈願を行い、日照りから脱却した事に感激した人々が天照大神を御召喚したのが始まりと言われていますが、元々は龍神様を祀っていたそうです。白蛇の住まいが無くなったと地元の方の夢枕で訴えたため、池を掘り、石窟を作り白蛇様の棲家とし、お社に広島厳島神社の御神体をお祀りしたのが白蛇弁財天社になったそうです。
また蛇窪龍神社の鳥居の周りにはたくさんの蛇の像がありますが、これは神様の使いである白蛇様が8匹目で龍神様に出世される事を表しているそうです。(神社仏閣オンラインHPより)
白蛇様と龍神様の関係が今ひとつピントこなかったのですがこれで納得できました。
かれこれ20分も待たないうちに参拝することができました。本殿は造りも材質も新しい感じです。本殿右には赤い三方の上に黄金のコインのようなものがたくさん載せられています。銭洗いに使う白蛇種銭との事で、空いている時は白臼の金杯に白蛇種銭を乗せて回し、銭洗い所でザルに白蛇種銭と自分の小銭を入れて水鉢の中で清めるそうです。
混雑しているせいなのか御賽銭を入れた後、事前に神職の方が洗い清めた種銭をいただきました。
種銭の横には「撫で白蛇」の像があります。夫婦の白蛇様で大きい方が女性であると言われています。その隣には1000年以上この地を護ってこられた元々の神様である「蛇窪龍神社」があります。

動線の関係か、中には立ち入れないようになっているのと、金の鳥居と赤い腹の白蛇と龍の像が、遊園地のアトラクションのような造りで少しびっくりしました。隣には白蛇様の棲家として作られたと言われている池に白龍の瀧が流れ、滝壺には龍神の玉も見えます。そして赤い鳥居の奥が、広島厳島神社からの御神体をお祀りした白蛇弁財天です。

「揃って参拝に来てくれてありがとうございます。この辺りはもっと長閑でした。近年では様々な方が訪れるようになり、賑やかで嬉しく思います。しかし戸惑いもあります。最近、皆さんの顔色が優れなくなっていてとても案じています」
そう仰っていただきました。とても優しい雰囲気が伝わり白蛇弁天様だとすぐにわかりました。
「私たちの望みは五穀豊穣と子孫繁栄です。ただひとり暮らしだから関係ないと言ったわけではありません。人は必ず誰かと繋がっています。地域全体で一つの家族、これが理想の社会です」
私たちが目指すべき平和の形を教えていただいた気がしてとてもありがたく思いました。
見どころはそれだけではありません。本殿後ろを通って左に回ると祓戸四神が祀られていて親子岩と復活岩がしめ縄をかけられています。

悪運、悪縁、病気など邪気を取り払うと言われています。その横に面白いものを発見しました。「愚痴壺」と札がかかっています。蓋を開けて愚痴や不満を吐き出してスッキリすると言う事らしいです。
全体的に建物が新しいと思っていましたが、2021年に石窟、社殿、弁天池、白龍が建て替えられたそうです。龍や蛇の像と言い愚痴壺も新しい感じがします。
都会の神社はこうやって新しい取り組みで時代に沿って変化していくのだと思いました。数十年後にはスタンダードの一つとなっていくでしょう。
次回は手順通りに銭洗いをするために参りますと弁天様にご挨拶しました。
世界が平和でありますように。